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ハチダコ

        今日は楽しい雛祭り~♪
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 あたちもよせて~と我が家の破壊王が乱入!
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わやくちゃになる~と止めに入ろうとしたら、おびな君に速攻ちゅう攻撃!
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・・・・・めびなさんにしばかれるで、姫。

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あれからもう8年になる。

ハチを拾ったのは17年前のゴールデンウィーク。
でかけてたオカンが駅の自転車置き場に5匹の子猫が
捨てられてるのを見つけた。

まだ目も開いてへんかったみたいという言葉に
とりあえず見にいくことに。

自転車置き場の片隅にダンボールの箱に入った5匹の子猫たち。
まだへその緒のあとも残ってて、目もあいてない、猫というより
ねずみのようなちっちゃさ。
ちょっとでも他の子とくっつこうと押し合いへし合い
毛のかたまりになってるような5匹。

そのかたわらにはバニラアイスクリームの入れもんに入ったミルク。

みゅうみゅうとなく5匹をしばらくながめてたら、
そのうちの一匹がふと顔をあげた。
その子だけ目が開いてた。
まだどれくらい世界がうつってるんかわからんけど
開いたばっかりの、青空のようなすきとおった目。
それがハチやった。

5匹もつれて帰れるわけはない。
悩む。
しばらく箱の横で通り過ぎる人の反応を見てたけど
まだかわいいというよりは、痛々しいような5匹の姿に
つれて帰ってくれる人はおらんかった。

ちいちゃすぎてつれて帰っても死んでしまうかもしれん。
アイスクリームの空容器の中のミルクは
置き去りにした人のせめてもの気持ちやったんかも
しれへんけど、どう見てもこの子らが自分でそれを
飲めるわけがない。
ほんまやったら、今頃オカン猫の腕の中で
うにゅうにゅ、おっぱい飲んでたはずやったのに。

このままほっといたらきっとすぐに死んでしまうやろう。
あたしが連れて帰っても死んでしまうかも。
ほんでも、捨てられたまま死んでしまうより、
せめてどこかの屋根の下、誰かに見守られて旅立ったほうが
ちょっとはましとちゃうやろか。

こうして5匹はうちの家にきた。
オカンは怒って1ヶ月、口きいてくれへんかったけど。

獣医さんに教えてもうたとうりに、3時間おきのミルク
3時間おきのうんちとおしっこ。
その年のゴールデンウィークは寝不足やった。

5匹の名前は桃ちゃん、栗ちゃん、さんちゃん、柿ちゃん、
それにハチ。

育てへんかもしれへんけど、桃栗三年柿八年。
できるだけの世話はしょうと思うた。

やっぱり母乳やなかったからやろか、さんちゃんが旅立ち、
栗ちゃんもそれに続いてしもた。
片手にすっぽり乗るようなちいちゃい命の短すぎる生涯。

家にあるスコップで穴を掘ったら、思いのほか大きすぎる穴に
あまりに小さなその姿が切なくて、なかなか土が
かけられへんかった。

残る三匹、桃ちゃんと柿ちゃんとハチはびっくりするほど
すくすくと育った。

そのうちに桃ちゃんが貰われ、柿ちゃんも貰い手が
みつかった。
残ったのがハチ。

残り福なんか何なのか、ハチはますますもりもり
大きくなって、名は体を現すの体重8キロに。

その大きなガタイに似合わん甘えたで、
毎日、あたしの帰りを家の前で待っていた。
ただいまと抱き上げると両手であたしの
右手の親指をしっかとつかみ
まるでおっぱいを吸うように、ちゅくちゅく吸うのが
毎日やった。
あっという間に親指にタコまで出来てしもうた。
ハチがつくったハチダコ。
がさがさで痛いんやけど、外に出かけてるときも
それを触ると幸せな気持ちになった。

毎日毎日、眠るのも一緒、お風呂も一緒、散歩にも
一緒に出かけた。

香港に来るときに何より心を占めたのは
その時つきあってた彼のことでもなく
知らない街に住む不安でもなく
おいていくハチのことやった。

どんなに遅く帰っても、とぶようにあたしを迎えてくれたハチ。
あたしが旅行にいってるときも、毎日、玄関で待ってたでと
オカンが言うてたのに、もっと長いこと会われへんように
なって、もっと長いこと待たせてしまうのかと
胸がつまった。

香港に来てからも、オカンと電話や手紙で話すのは
ハチのことばかり。
次帰るまで、お願いやから元気で待っててほしいと
それだけやった。

道を歩いてたら、あまりの大きさに
これは何の動物やと知らん人に何回もきかれたことの
あったハチ。
おしゃべりで、外から戻ってくるときは近所中ひびきわたる
ような声でにゃがにゃが言いながら走ってきたハチ。

そのハチが発病したのは7年前やった。
オカンからの電話はハチが腰ぬけたみたいと
ようわからんもんやった。

その3ヶ月ほど前に帰った時、ちょっとやせたなとは思うたけど
いつもの元気なハチやったのに。

心配やけどすぐには帰られへん。
予定してたお正月にただいまと戻ったけど
いつものハチのお迎えがない。

上のこたつの中におるでと言われて覗いたら
隅にうずくまる、まるで違う猫のように
小さくやせてしまったその姿。

あくる日泣きながら獣医さんにつれていった。

非常に珍しい骨がとけていく病気ですといわれた。
ただ幸いなのは本人は痛みはまったく感じてないはずですと。
しっぽの先から上半身に向かってだんだん骨が
とけていってるらしい。

そんなフラフラやのに点滴をしてもうてハチは
ずいぶん楽になったよう。
家に帰ったらいつものように散歩に行こうという。

よたよたするハチと凍った空気の中をゆっくり歩く。

それでも元気やったころと変わらんように、あたしの
少し前を歩きながら、ふと振り返って見上げる目は
嬉しそうやった。

明日は香港にもどるという最後の晩、
少しおそくなってしまったあたしが玄関の戸を開けると
ハチがぱたんぱたんとゆっくりながら、一生懸命階段を
おりてくる。
ふらふらのヨタヨタやのに何してんのと抱き上げたら
もう、ほんまに、ほんまに軽いその体。
お願いやから、お願いやから、もうちょっと
待っといて。
せめて今度帰ってくるまで、待っといてと
その先は言葉にならんかった。

それから2ヶ月後、8年前の3月3日。
ハチは行ってしもうた。
もう一回会われへんかった。

何でおねえは帰ってけえへんのやろ、僕待ってるのにって
きっと、きっと最後の最後まで待ってたんやろう。
ごめんな。ごめんな。ごめんな。
ハチをほって遠いところに来てしもて。

電話口でこれ以上ないぐらい取り乱すあたしに
オカンが言うた。
ハチは知ってたでって。
あたしが最後にハチとすごした日の夜中、トイレに起きた
オカンがふとあたしの部屋をのぞいたら
あたしが眠る枕元にハチが座ってあたしの寝顔を
じっと見てたらしい。
ハチ何してんのん?というオカンの言葉に振り向きも
せんと、ただただ、じっとあたしを見てたって。

あれからもう8年とは思われへん。
時がすぎても変わらん思い、変わらん痛みが
あると知った。
親指のハチダコはとうの昔に綺麗になくなってしもたけど
あたしの心にハチが作ったタコは今もまだまだ
がさがさ痛む。


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かなしいねえ、かわいい子がいなくなるのは。
私も10年、日本においてきたカン太という犬が死んだと、
オカンから電話あったとき、会社やったけどおさえ切れへんかった。
あの子には、寂しい思いをさせてしまい後悔したはずやのに、、
今また、日本の2匹の猫に同じ思いをさせてしまってる私。
せめて、カン太の倍くらい長生きしてくれればいいんやけど。。。

やっとゆっくり、プログ立ち上げからのをぜーんぶイッキに読んで(ボタン、ぽっちっと押したよ!)時間とれました~。いいね~。
銀ママの文章力に惚れ惚れ~。目が回る日々を送ってる私の心、癒されましたわ。
わたし、”ママも仕事”アドバイサーとして”香港ママの便利帳”のコラムを始めるんだけど原稿がかけず困ってる。助けて~!

涙無しには読めない物語だったにょろ(涙)。言葉が無くても通じ合えるんだね。ハチは愛し愛されていい人(猫?)生送ったよ。ずっと天から見守っていてくれているよ。

人間はなんで生き物を捨てちゃうんだろーなー。
横にミルクが置いてあったっていうのも逆に悲しいですねー。
ウチの猫も生後1週間未満で捨てられていたのですが、ビニール袋に入ってましたからね。
誰かに見つけてもらうとかそういう感じはありませんでした。もう完全にゴミ扱いでした。。。何で捨てるかなー?



リンクさせていただきました。これからもヨロシクです。

私もLondonに置いてきた子猫が一人。大家さんちにもらわれたその迷い猫は私にだけなついてしまって。連れてかえる?と言われたけれど結局大家さんのところで飼うことに。それから半年程でその子は交通事故で逝ってしまって。ハチのネーミングに流石!と感心しながら子猫ちゃんとハチをダブらせてほろりときてしまいました。

きょんこちゃん>ほんまに何年たってもうすくなれへん悲しみがあるんやなぁってしみじみ思う。
銀ちゃんにも一日でも長生きしてほしい!
りんちゃんと、かぶちゃんも!!

はなママ>お疲れさま~!ほんま忙しそうやもんなぁ。ぱったり倒れへんかと心配です。
その上、コラムまで書くのん?
脳みそ耳からたれんようにね。
またガス抜きにいきましょ!

じゅんじゅん>ハチのことは、なかなか書かれへんかってん。書いてるだけで、実はババ泣きでしばらく放心してしまうのよね。
あたしがハチから幸せいっぱいもらったぶん、あたしもハチに幸せあげられたって思いたい。 は~、でも出来ることなら、もう一回、一目会いたい。

モトコさん>ほんまですよねぇ。この間もハイキングコースのゴミ箱に紙袋に入った子犬が9匹も!
見つけてもらってよかったですけど、こちらの動物愛護協会でも小さすぎて、眠らせることしかできないと言ってたりして、胸がいたいです。
捨てられた子たちも、生まれた赤ちゃんをとりあげられたお母さん犬も、どちらを思っても悲しすぎます。

Ayapodちゃん>ハチは私の弁慶の泣き所ですね。8年たった今でも彼のことを思い出すとなけてきます。
もう会えなくなっても深まる愛情があるんやなと思ったり。
Ayapodちゃんの猫ちゃんも交通事故にあってしまったんですね。
みんな安らかに眠ってくれてますように。合掌。

ひな祭りの日に。かあ。。。。。
あの頃は私、まだ殿下も飼ってなかったし、あんまり親身になって聞いてなかったなあ。。。と反省。ペットと会話出来るとか人に言うとアタマおかしいみたいに思われそうやけど、意思の疎通、出来るよね。
はっちゃんの魂が銀ちゃんになってまた会えてるのかも。

モトコさん>書き漏れました。
リンク、ありがとうございます。
わたしも早速はらせていただきました!

殿下>色んなつらいことがあったけど、ハチの死は痛恨の一撃やったかも。
ほんと、ハチはまたようしゃべる子やったので結構笑えた(笑)近所のおばちゃんと立ち話ししてたりして(笑)
うさぎもなくってことも銀ちゃんを飼うまでしらんかったし、命あるものってみんなすばらしいなぁって思うたり。
最近、銀ちゃんがあたしの右手をかかえこんで、ずっとなめたりするのを見てるとハチが教えたのかなぁとか思うわ。
ほんと、みんな健康に長生きしてほしいよね。

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです

もう、8年か・・・・。
命ってそこにあっても、消えてからも重いわ。
かけない気持ち。
書くだけで泣けてくる気持ち。
伝わってきて泣けたわ。

猫のハチちゃん、きっと今でも銀ママさんとお母さんを見守っているかもねー。ヽ( ´ー`)ノ
お母様と動物を通しての思い出を語れるって、素敵ですね。
銀姫ちゃんを鎹に、銀ママさんとケガニちゃん、それも素敵な関係ですね。
動物は、本当に人に素敵な愛をもたらせてくれますね。

8年前の3月3日、ハチ君が天国に旅立った日なんですね。
病気さえなければ、と悔やまれます。
銀ママさんに見つけてもろうて、家族になって、幸せやったと思います。

Kegy-Chan, she is cute but such a vicious bun !

ジャスミン>そうやねん。8年たっとは思われへん。ようやくこの話をこうして文字に出来るようになったわ、と言いながら書きながらまた泣いててんけどさ(笑)

コロさん>そうですね、こんなに悲しい気持ちがあっても、ハチと出会ってよかったと思います。彼と一緒にすごした日々は今でも宝物のような思い出でいっぱいです。

とびのしんさん>ありがとうございます。わたしとオカンもハチが家族になってとっても幸せでした。一番ぶちゃいくで貰い手が決まらなかったんですけどね(笑)

無題のバトンが回ってきました。
銀ママさんへ回しましたが、ご都合がよければ受け取って下さい。
ちなみに、このバトン「かばいいむさぎちゃんぴょんぴょんの雄叫び」のモトコさん経由です。
モトコさんのお答えなど、ご参考にして下さい。
http://sakucyan.blog3.fc2.com/blog-entry-936.html

よろしくお願いいたします。o(^-^)o

高画質を目指した1本道ハイビジョン動画!
臨場感あふれるオリジナルムービーを御覧あれ!

コロさん>モトコさんからまわってきたバトンなんですね~。コロさんのブログもモトコさんのブログも大好きで、そこがウサ友さんでつながってるなんて、うれしいです♪
プロフィール

 銀ママこと、咲乃月音

Author: 銀ママこと、咲乃月音
1967年大阪生まれ。
1994年より香港在住。
第3回日本ラブストーリー大賞に
入賞、作家デビュー。
家族はウサギの銀姫と
アメリカ人のケガニちゃん。

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